杣道~街を歌うシンガーソングライターの辿る道~

シンガーとして、ソングライターとして、想ったこと考えたこと。

ナルシストのススメ。

最近、自分をよく撮るようになった。「自撮り」。
 
僕は、自分の容姿が好きではない。
撮れば、見たくもない「現実」を目の当たりにする。
それでも、撮る。
 
顔の歪み、肌荒れ、目じりのシワ…
「あ~あ…」と、いつもがっかりする。
それでも、撮る。
 
僕は仕事上、人前に姿を晒すことが多い。
歌ったり、弾いたり、話したり。
その自らの姿を、録画などで客観的に見ることが「恐怖」だった。
 
そこに映っているものは、紛れもなく「僕自身」なのだ。
いや、僕自身とはとても認めたくないモノが映っている。
だから、「恐怖」だった。
 
自分が見たくもないものを、他人が見たいわけは無い。
それはわかっている。
それでも人前に姿を晒すというのなら、少しでも見た目に対する努力をするべき。
それもわかっている。
 
でも、できなかった。
 
僕は、いつの間にか「反省の天才」になっていたような気がする。
あれもダメ、これもダメ、もっと努力しなければって。
もちろん、それは正しさも含んでいるだろう。
 
ただ、自分に「無いもの」ばかりに目がいってしまい、「あるもの」をちゃんと見てあげなかった。
 
僕の容姿は、僕だけのものではない。
顔も知らない「ご先祖様」の方々が、数々の修羅場を乗り越え、僕に繋がっている。
 
きっと僕は、「ナルシスト」なのだと思う。
自分に酔いたいのに、酔えない。いつも、醒めている。
醒めた目で見上げる空の色は、何色なのだろう…
 
「反省」よりも、「陶酔」を選んでみよう。
そのほうがきっと、僕はシアワセになれる。
僕の直観が、そう叫んでいる。